目の前で人が倒れた時、動けますか? BLS・ACLS・ICLS

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 今回もご愛読ありがとうございます。

 どうも、こたつです。

 皆さんは病院で人が倒れたら動くことはできますか?看護師を含め医療職であれば、心肺蘇生だけでなく急変時の対応はできるようにならなければいけません。

 しかし、日々の業務に追われ急変時の勉強なんてしてられるかという方は少なくないでしょう。自分で勉強すること自体大変です。そんな方には研修に思い切って参加するのがお勧めです。

 今回は心肺停止をはじめとする急変時の対応に関する知識を付けるためにお勧めの研修を紹介していきます。

上の写真は、心筋をイメージして、馬刺しの写真にしてみました。

急変時対応のための研修3選

BLS(AHAによるもの)

 BLS研修は複数の団体が研修を行っていますが、中でも、AHA(アメリカ心臓協会)による研修をお勧めします。

 AHAでのBLS研修はインストラクターの質が非常に高いです。

 BLSは医療関係者ではない一般人にも受講が進められています。高等学校の教員やスポーツ関連の指導者もBLS研修の受講経験がある人は多いです。そのため、医療関係者なら最低限身に着けてほしいスキルが紹介されます。

 その中でもAHAによるBLSはインストラクターの質が非常に高く、手技の一つ一つを専門的知識を用いて説明してくれます。また、多くが医療関係者であり自分が行なった心肺蘇生や急変時対応も絡めて教えてくれることが多く、AHAのプログラムに加えてリアルな臨床経験は、より実践的な指導をしてくれます。

 また、AHAによるBLSのおすすめなところは「チームダイナミクス」の観点を強調して研修を進めてくれるところです。ただの心肺停止プロトコルの知識だけでなく、医療施設内で必要とされる他スタッフとの連携に関しても指導してくれるため、より実践的な動きを考えて研修を進められます。

 AHA(アメリカ心臓協会)によるBLSはおすすめです。費用が少し高めなのがネックですが、その分、その日の集中力ややる気が出て、知識が身につくものです。 

 AHAのBLS研修は、事前に教本を購入→1日みっちり研修→研修最後にテスト→BLSバッチ取得 という流れです。

 AHA(アメリカ心臓協会)によるBLS研修はこちら

ACLS(AHAによるもの)

 BLS以降の医療者の動きの流れを理解・習得するためにはおすすめな研修です。

 ただの心停止だけでなく、どうして心肺停止になったのかという原因検索の観点、急変後の重症管理に関する観点、家族への説明などの場面で必要な倫理的な観点など二次救命処置に必要な内容を指導してくれます。

 BLS習得後に受講が進められていることがありますが、BLS・ACLSのどちらでも、必要な考え方は臨機応変なチームダイナミクスであり、そもそも急変時対応は臨床経験や実践に近いシュミレーションを何度も体験するしか習得する術はないというのが私の持論です。

 急変時対応の経験が浅くBLSにも自信がないという方でもACLSを受講することは非常にためになるでしょう。

 研修内で出てくる知識的はやはりBLS研修よりもレベルが高いです。しかし、どの知識も臨床で必要な重要な知識であり、同様なことを自分で勉強するとなるとかなりのやる気が必要です。研修は勉強をするには良い機会でしょう。

 ACLS(AHAによる研修)も受講費は少し高めです。

 教本購入→二日間の研修→最後に実技・筆記試験→ACLSバッチ取得 という流れです。

AHA(アメリカ心臓協会)によるACLSの研修はこちら。

ICLS

 心肺停止が起きてからの最初の10分間で適切に対応できるようにするための研修です。AHAのACLSと同等のレベルだと個人的には感じています。ACLSと同様、心肺停止時に医療スタッフがチームとしてどのように役割分担を行い協働していくかということをイメージするためには非常に分かりやすい研修です。

 心肺蘇生に関連する専門的な知識はもちろんのこと、研修内では、一人一人が様々な急変時の役割を担うことができるため、臨床ではやったことのない役割を行うことができるため臨床に直結する技術習得を行うことができます。

 教本購入→研修で講習・実技→研修内で筆記・実技テスト→合否 という流れです。ACLSと同様専門的知識を学べる良い機会になるでしょう。教本を購入次第予習をしても良いかもしれません。

 ICLSのHPはこちら。

繰り返し復習して身に着けよう

 研修は知識を付けるには非常に良い機会です。

 一方で研修で得られるのは一時的な知識・模擬体験です。よくあることは研修を受けただけで満足してしまうことです。

 研修の内容を定期的に振り返る職場での急変時対応を自分だけで評価してみる急変時対応が苦手と言っている後輩に伝達講習してみる

 このようなことを少しずつやっていくと勉強したことを忘れずに保つことができます。研修を受けたからといって満足せず、知識や経験が無にならないようにしていきましょう。

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